「モンタンベール」の語源はフランス・シャモニーから出るモンブラン登山電車の終着駅の名前です。私の趣味にスキーがありますが、若かりし頃、フランスのモンブランを訪れた時に、この「モンタンベール」の駅と出会いました。その時のインスピレーションで将来自分が店を出す際に、この名前をつけようと決めていました。自分の行き着く場所、そして集大成を表現する場所にふさわしい屋号だと。 ▲モンタンベール駅の駅舎 クラシックフレンチとは一言で語り尽くせませんが、いわば「永く人々に愛され続けてきた確かな味」といえるでしょう。これをお客様に召し上がっていただくために、奇をてらわず今まで培ってきた全てを料理につぎ込みますが、それはきちんとしたベースの仕事があって実現するのです。 新恵比寿店をオープンしてからというもの、たくさんのお客様にお越しいただきました。「旧恵比寿店時代に食べたあの時のカレーが忘れられない」「モンタンベールとは知らずに訪問、カレーを食べた瞬間に思い出した」「ネットで検索して恵比寿で復活したと聞き感激した」等々。私自身にもストーリーがありますが、お客様からも様々なストーリーをお聞きします。ビジネスシーンでプライベートで、また恋人や家族と、もちろんお一人様でも、皆さまに気軽に楽しんでいただければ嬉しいです。また場合によっては、いろいろなご要望をうかがって、その日に仕入れた新鮮な素材を使いオリジナルにアレンジすることもあるでしょう。そんな皆さまに愛される街角レストランを目指して頑張りたいと思います。 当店の看板メニュー、カレーのお話しをしましょう。私にとってカレーとは、ふるさとの母親が出す特別な日にしか食べられない「なつかしいカレー」でした。日本人のほとんどが好きと答えるカレー。私もその一人ですが、フレンチシェフという仕事を通じいろいろなカレーと出会ってきました。 ▲日本エスコフィエ協会会員証とエシャフル |